リチウム電池の選択

リチウム電池の種類と選択

リチウムバッテリーは、正極材のリチウム酸化物と負極材のグラファイト系材の組み合わせであります。

その組み合わせの電位差を利用してエネルギーを生み出し、バッテリーとして利用できるのです。

電位差を生み出すためには、正極材にはできるだけ高い電位を持つ材料を、また負極材にはできるだけ電位の低い材料を選択する事が高いエネルギー密度の増加に繋がります。

但し、高いエネルギーを生み出すだけの選択をすればいいという訳では無く、バッテリーの使用目的にあった正極材の選択が重要です。

  • スターターバッテリー

弊社スターターバッテリーに選択している正極材はLiFePO4というリチウム酸化物ですが、リン酸鉄系といわれるものです。他のリチウム酸化物と比べると、エネルギー密度が低くなりますが、熱安定性に優れていて、構造が崩壊しにくく安全性が高い材料と言えます。

車などのスターターバッテリーは、オルタネーターの状態によって左右されます。それを考慮して安全性の高いLiFePO4を選択しています。

  • ディープサイクルバッテリー

弊社ディープサイクルバッテリーに選択している正極材は、Li(NiCoMn)O2というリチウム酸化物です。LiFePO4よりも高い電位を持つことができるため、エネルギー密度が高まります。小さい電流を長時間取り出す事を目的としているディープサイクルバッテリーに向いている正極材です。


リチウムスターターバッテリー

スターターバッテリーにリチウムイオン電池を搭載する!!

自動車やバイクの場合、通常のケースは車両の充電システムを介して、バッテリーに充電されます。よってバッテリーコンディションと共に、車両の充電システムのコンディションの確認も重要となってきます。

 

充電システムのコンディションとは、簡単に言いますと車両の充電システムに異常が無く、バッテリーに発電した電気を貯めることが出来ているか!?という事です。

通常の鉛バッテリーは12.8V以上の電圧が必要になります。リチウムバッテリーは、13.5V以上の電圧が必要です。この必要電圧をバッテリーに供給する事が重要です。

 

車両側の必要電圧供給に不備がある理由について下記のことが考えられます。

●車両側の発電機(オルタネーター)の故障

●電装品装着により使用電力の増加

●車両側発電システムのアース不良  等

 

また昨今、自動車製造メーカーは省燃費車両を目指す上で、充電システムに変化を加え、充電ステムでもあるオルタネーター(発電機)の働き極力抑え、省燃費を次元しています。

そのシステムにより充電電圧が下がり、バッテリーに充電されにくくなりました。そこでバッテリーに電気を貯めるため、ブレーキや減速によって作られる運動エネルギーを貯めるシステムが開発されました。それを回生ブレーキシステムと言います。この回生システムは、極力車両側の発電機を使用せず、バッテリーから電力を取り出し、バッテリーの電力不足を補うために、急激に運動エネルギーをバッテリーに取り込むというバッテリーにはとても厳しいシステムとなっています。

この回生システムを使用する車が増えてきて、バッテリーに対する負荷は上がり、バッテリーの寿命が早くなっています。

 

また、バッテリーには過充電もよくありません。

鉛バッテリーでは、14.4Vぐらいでガスが発生してしまいます。

また、リチウムバッテリーでは14.6V以上で電池がダメージを受ける事が考えられます。

 

スターターバッテリーというバッテリーには、高い性能が求められてきています。

リチウムイオンバッテリーを搭載するメリット・デメリットは!!

メリット

  1. 軽量鉛バッテリーの1/7程度の重量。
  2. メモリー効果が少ない為、長寿命。
  3. 鉛バッテリーと比べると、エネルギー密度が高い為(約3倍)、高出力。
  4. 低い自己放電率。

デメリット

  1. 電解液と反応して燃焼する為、電解液等の水を使用できず、冷やすことができない。過充電にはとても気をつけなければならない。
  2. 過放電により電池が損傷を受ける。
  3. 大電流の充放電に向かない。
  4. 気温の低下(5℃以下)によリチウム電池不活性時に電圧低下を起こす。

●過放電時の対処方法

使用されているリチウムバッテリーが、過放電状態(12V以下となりエンジン始動できない状態)になった時は、無理やりクランキングさせないでください。

9V以上の電圧の場合は、リチウム用充電器でバッテリー充電してください。

9V以下の場合は、低電流リチウム専用充電器で充電するか、ご相談ください。

●低温度での不活性状態での電圧低下について(リチウム電池の不活性対策)

リチウム電池の特性で5度以下の場合に、電池の電圧が下がってしまう現象がございます。

 

外気温が5度以下の場合は、直ぐにクランキングをさせないで、イグニッションをONにしてライト点灯等で、エンジンを始動してない状態で3分ほどお待ちください。電圧が上がってきますので、それからエンジン始動して下さい。


EVOTECグリーンラインの特徴 過放電保護機能付き 他

EVOTECグリーンラインのバッテリーのEV-1260とEV-12100については、リチウムバッテリーのデメリット対策が施されています。

  1. 過放電保護機能付き                              BMSに過放電感知システムを搭載してあります。10V付近で自動的にバッテリーを遮断し、過放電を防ぎます。
  2. クランキングアシスト機能付き                           外気温の低温等での電圧不足によるクランキング始動不良を補うために、クランキングをアシストする機能がついています。

リチウムディープサイクルバッテリー

ディープサイクルバッテリーとは、少量の電流を長時間供給する事を求められているバッテリーで、深電に対応でき、繰り返しの充放電が可能となるバッテリーです。

バス釣りに必要なエレキモーターや、魚群探知機などを作動させる場合に必要なバッテリーです。鉛バッテリーのディープサイクルバッテリーは、より深電して使用しても、充電し繰り返し使用できるように作られています。

前述のスターターバッテリーは、バッテリー使用と同時に発電機から充電されることを想定して作られている為、深く深電してしまう環境には向いていません。

 

それでは、リチウム電池をディープサイクルバッテリーとして使用するメリットとはなんでしょうか?

 

①エネルギー密度が高い→小さくても大きなパワーを出せるという事です。軽量化に繋がります。重いバッテリー持ち運ばなくて済むのです。

②充放電サイクル数が多い→鉛バッテリーの充放電サイクルは、500回ほどと言われています。リチウムバッテリーは2000回ほどで20%容量はダウンしますが、それでもまだ使用できる状態です。

③メモリー効果がない→浅い充電と放電を繰り返すと、容量が減ってしまう現象です。これが鉛バッテリーの寿命を早くしてしまう原因です。

④自己放電が少ない→リチウムバッテリーは鉛バッテリーと比較すると、1/7の自己放電率です。使用後充電しておけば、数か月後の使用には問題なく使用できます。

 

上記の事を考えると、メモリー効果が発生しないリチウムバッテリーをディープサイクルバッテリーとして使用する事はとても理にかなっていると言えるでしょう!!

 

軽くて、約4~5倍もの長寿命、自己放電が少なく管理しやすい、リチウムバッテリーを使用してみてはどうでしょうか!?

 


1 日本国内への配送に適用されます。その他の国についてはこちらをご参照ください